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2005年12月18日

冬の塗装は寒さとの戦い(湯せん研究)

[ 投稿者 : fratdrive ブログ : [ f ]原動機Blog カテゴリー : スタリオンの旅路 ]

プライベーター、というコトバは、『CARBOY』あたりが発祥なのかどうか、最近スキなコトバ。飽きもせずシコシコとパテやプラサフを研いでるオレってけっこうプライベーターだよなー。いや実は飽きてるんだけど。やめるにやめられないだけなんだけど。

ところで前回に続き先週土曜日12月10日作業の記録。やったことはプラサフ研ぎ⇒吹きで、毎度の内容。でも、以前にくらべてかなりスピードアップ。最大の要因は経験値に加えて、前回も書いたけど、3Mのドライガイドコート、これが大きい。↓こういう感じで塗り広げて、これをペーパーで研ぎ落としていく。


タイヤハウスまわりの曲線部分とかは、当て板を使わず、ペーパーを手に持って斜めに研ぐ。いろいろ試したけどこれが一番いい。3Mのスポンジ研磨剤もいいけど、スポンジの反力といえばいいのか、曲げた状態から元に戻ろうとする力がわずかに作用するので、その力が加わった面がより研げてしまうので要注意。


素穴とかが少しあるので、AGコンビネーションフィラー7を少々塗る。細かいとこは指をヘラがわりにするのがいい感じ。その後、研ぎ。


ところどころ地金が出てしまったとこも含めて、局所的にプラサフ吹きなおし。時刻は15時過ぎ、気温10度。プラサフがうまく吹けない。それにドライヤーを使ってもタレてしまう。これは要研究。

さて今日は日曜日だというのに全国的記録的な寒さで、埼玉県の真ん中あたりに位置するここらも、最高気温4度、しかも猛烈な風がピューピューではいくら晴れててもということで、日がな一日、今後の作業に向けた研究に没頭。

基本的な教科書は『Oldtimer』で、しかも渡辺明彦さんの連載「スカイライン54Bレストア雑記」をもっぱら参考にしているのだけど、今回の教科書は『タッチバイク』1995年10月号の「缶スプレーで塗る!」という特集記事。すでに入手困難な雑誌ゆえ、以下にその一部を引用させていただきます。

まず、ドライヤー作戦についてはこの特集にも書かれていた。

【ドライヤーで乾かす】

重ね塗りする場合は、乾燥はドライヤーで行うと早くできる。

作業効率のアップと重ね塗りによる失敗を防ぐため、1回塗るごとにドライヤーを使って乾燥させる。塗料がたれるほど厚塗りしてしまった場合は、ドライヤーを絶対に使わないこと。ラッカー系塗料の沸点は60度と低いため、すぐに沸騰して泡立ってしまう。

*塗料を早く乾かそうとドライヤーを長く当てすぎると、溶剤が沸騰して泡を吹き、「ポツポツポツッ」とじんましんのように広がる。

しつこいようだが1回塗るごとに、ドライヤーで乾かす。

ラッカー塗装の乾燥には、ドライヤーが有効
しっとりとした艶を出すには、できるだけ塗料を厚塗りするのがよいが、溶剤成分の多いラッカー塗料では厚塗りによって垂れが起こってしまう。これを防ぐためには、1回塗るごとに乾燥させてやればよい。表面から内側へと乾燥が進むラッカーの場合、ここでドライヤーを使ってやると作業が早い。20度、湿度65%の条件で、10〜30分で乾燥してしまうラッカーなら、ドライヤーで表面を温めることでおよそ半分の時間で重ね塗りが可能となる。ただし、ペーパーをかけたりマスキングテープを貼るためには、数時間〜半日程度養生するのが無難。あくまで重ね塗りの際に有効なテクニックとして覚えておこう。


「溶剤が沸騰して泡を吹き、「ポツポツポツッ」とじんましんのように広がる」というのは、ぼくもやってしまった。そうか当てすぎか。気をつけよう。

次に湯せん作戦について。

【湯せん】

缶の温度を40度〜60度ぐらいに暖めてやると、内部の圧力が高まるため粒子が細かくなってきれいに作業できる。

スプレーを好調に保つには湯せんが最適
缶スプレーの使用注意書きを見ると、「気温が低い場合には30度くらいのぬるま湯につけて下さい」と書いてあることが多い。だが、このワザは冬だけのものではない。1年を通して、使用時に暖めてやることで缶スプレーは非常に使いやすくなる。
まず、缶を暖めることで内部のガスが膨張し、噴射圧力がアップする。次に溶剤の温度が上がることで、顔料との混合具合が均一になる。このふたつの条件が合わさることで、ノズルから均一な微細な粒子が噴射されるというわけだ。
注意したいのは、ガスの圧力を高めようと温度を上げすぎないこと。溶剤は60度程度で沸騰するので、これ以上にすると顔料との分離が始まって、まともには塗れなくなる。もちろん、直火加熱も厳禁だ。


なるほど〜。ちなみに手持ち缶スプレーを調べてみると、昔買ったホルツバンパープライマーには「気温が低いとき(約5度以下)は、噴射する力が弱まりますので、容器を40度くらいのぬるま湯にしばらく浸して温めてください」と書いてある。また、ホルツの店頭配布パンフ「車のラクラク補修」にも「冬の寒い時にカラーペイントを使う場合は、お湯で暖めると混ざりやすく、スプレーの状態もよくなります」とある。

一方、ホルツのプライマーやスプレーパテには「気温が10度以下の使用は、さけてください」、同じくホルツのウレタン入り上塗り塗料には「気温15〜30度が最適です。10度以下の時は、作業に適しません」とだけ書かれている。

なお、スプレーの際には、「一定の距離」「一定の速度」の2点が大事なんだけど、このうち「一定の速度」がどれだけかについて。

【缶スプレー塗布速度】

「移動スピードは1秒に30cmぐらい」(SOFT99店頭配布資料)
「速度は1mにつき2〜3秒が標準です」(ホルツ店頭配布資料『HOW TO REPAIR だれでもできる車の補修』)
「肩幅(約1m)を目安に約1秒の早さで」「速度は1mにつき約1秒が標準です」(ホルツ店頭配布資料『車のラクラク補修』)


一方、Oldtimer No.56号p92には、スプレーガンについて、「ガンの移動速度は2〜3秒/m(1mを2〜3秒で移動)が基準といわれる」とある。うーん、実際のところはどうなんだろうか。「垂れる寸前ぐらいで吹くと、ツヤが出て表面も滑らかに仕上がる」(Oldtimer No.59p73)「タレを恐れずに吹く!」(Oldtimer No.61号p46)つもりでやってたけど、「缶スプレーの塗装は、薄めに何度も重ね塗りするのがポイント」(ホルツ店頭配布資料『HOW TO REPAIR だれでもできる車の補修』)とあるし、ちょっとぼくの塗布速度は遅いかもしれないと思った。

いろんな資料を読み、また、実際に試行錯誤していく中で思うのは、板金塗装についての正しいノウハウを得られる体系的なテキストがあったらいいなーということ。

ホルツとかSOFT99とか、店頭で補修用品はたくさん売ってて簡単に手に入る。でも、その使い分けや使い方についての情報は乏しいし、鵜呑みにできないこともある。

たとえばホルツのパテについては、薄づけパテ、厚づけパテ、超軽量パテの3種類を使ったが、厚づけパテ以外は不満が残った。とりわけ、薄づけパテについては、ラッカーパテでありながら、いわゆる拾いパテとの違いがよくわからず、それが拾いパテを誤用することにつながった。性能面でも、正直、使わなければ良かったと思っているし。

それからペーパーの番手だが、ホルツやSOFT99、それに『オートメカニック』などでは、Oldtimerより細かい番手を指示する傾向があって、個人的には理解に苦しむ。初心者は力を入れてゴシゴシこすってしまうからか?これまでの経験では、パテは#120、プラサフは#400から#600あたりがいいんじゃないかと思うのだけど。

それに、どうも、Oldtimerを読むかぎり、プロの中でも、人によってやり方に違いがあるようだ。結果オーライということなのだろうか。

上塗りまで終わったところで、ぼくなりの板金塗装マニュアルというのをまとめてみたいと思っている。これから板金塗装にチャレンジする人が、こんな余計な遠回りをしないでも済むように。

■追記■

続編[大寒波に負けるな企画:湯せんセット動作確認]もどうぞ〜。

⇒この記事をふくむカテゴリー [ スタリオンの旅路 ] もどうぞ。
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