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2006年10月05日

ぶっつけ足尾アドベンチャー?

[ 投稿者 : fratdrive ブログ : [ f ]ご当地エクスプローラ カテゴリー : 関東 ]

この夏の終わり、「足尾銅山」で知られる足尾にふらっと行ってきました。いろいろ回りたいところはありましたが時間切れ。でも、ぶっつけなりに肌で感じた発見もありました。

動画共有サービスmooomにアップした動画を中心に、デジカメ写真と文章を加えた旅日記。

(写真クリック→ポップアップ、動画クリック→再生開始。動画はそれぞれ1分程度)

荒廃した足尾の姿。


【旅のひととき】

足尾に向かう道中。
道の駅くろほね・やまびこにある「特産物直売所やまびこ」で、おばあちゃん手作りの七味唐辛子や、古代米などを購入。
「車内スタジオ」からお送りします。



【大畑沢緑の砂防ゾーン(植樹会場)】

クルマで通り過ぎようとした第一印象は「なんじゃこりゃ」。…墓かと思ったら真逆で、植樹会場でした。希望と絶望が交錯するようなビミョーな光景に、しばし立ち止まりました。



←見上げるとむき出しの山肌が。

詳しくはコチラを⇒足尾に緑を育てる会
植樹風景

【松木渓谷を行くツアー】

足尾といったら足尾鉱毒事件。公害で荒廃した景色をまず見なくちゃ、ということでやってきたのが足尾砂防ダムのとこにある銅親水公園。ここから目指すのは「日本のグランドキャニオン」とも呼ばれる松木渓谷です。

コッチは「瀬戸のグランドキャニオン」。人間が作った景色という点は同じ。

■車内スタジオより(前フリ)■



■その1・迷い人■

足尾環境学習センターのおじさんに行きかたを教えてもらって、いざ出発!
…のハズだったんだけど、おじさんの話を適当に聞いてた僕が悪かったのか、たちまち迷い人状態に。
人っこ一人おらず、脳裏に「???」が駆け巡り、ぶつぶつつぶやきながらひたすら歩く自分が我ながらおかしい。

以下、片手でカメラを回しつつ、ひたすら歩き続けました。署名性のある映像を撮りたかったので。



■その2・わからんわからんと言いつつ■

行き止まりを戻り、橋を渡って対岸へ。



■その3・謎の斜面■

異様な光景に出くわしました。



コチラによると、
この黒い物体は、銅の精錬過程ででる残りかすと思われる。
…とのこと。また、こうゆうのをボタ山と言うらしい。

道すがらの光景は、治山事業の一環としての山肌の修復風景であり松木沢へと流れ込む谷筋を覆う落石群であり、あるいは、わずか100年のうちに完全に表面の土を失って岩肌を露にした山容であり、堆積場に山と積まれた真っ黒なカラミであった。
カラミとは、銅の精錬過程ででる残りかすのことで、細かく磨り潰した石炭のかすをエジプトのピラミッドほども積み上げて表面を固めたように見えなくもない。

■その4・満腹気味?■

だんだんヘバってきました。



この石垣は、かつてここに人の営みがあったことの名残か?

■その5・アリュウ沢■



のどかな草原に見えるけど、ここには悲しい歴史が。精錬所からの煙害によって消滅した、松木村跡地。
その昔、足尾郷松木村は養蚕が盛んな緑豊な里だった。
「古くは戦国時代の頃から松木の里に住みついた人々は、この地で畑をたがやして麦や大豆、ひえ、大根、芋などを作ったり養蚕にも精をだして谷あいの静かな土地で穏やかに暮らしていました」
足尾ダム河口にある銅親水公園の資料は、面影すら残っていないかつての松木村についてこう説明するが、しかし今は違う。
第73回:「死の谷」が語りかける〜もうひとつの足尾公害事件〜(その2)
まるでグラススキーのゲレンデのように草で覆われた山の急斜面。おそらく民家が立ち並んでいたと思われる緩斜面も草に覆われた広い平地で、その中心部には深い緑の、背丈の低い木々の林がある。沢にも近く、集落を形成するには絶好の地形であり、まるで絵はがきのような風景の場所だった。
第77回:「死の谷」が語りかける〜もうひとつの足尾公害事件〜(その6)
煙害によって松木村が消滅するまでの事情を、足尾の郷土誌は次のように記している。
「明治21年には桑の木が全滅し、翌22年には養蚕をやめた。約20町歩の農作物(大麦、小麦、大豆、小豆、ヒエ、キビ、大根、人参)は33年までに次々と無収穫となり、馬も毒草を食べたために死亡した。また、明治25年まで個数40、人口270名だったものが、33年に個数30、人口174名に減り、明治34年には1戸を残して全員松木村を去り、その後、数年を経て、松木はまったくの無人となり村が消えた」
第75回:「死の谷」が語りかける〜もうひとつの足尾公害事件〜(その4)

■その6・マジっすか■

やっとそれっぽい景色になってきました。ところが…!



■その7・ここから先は…■

疲労困憊。



午後4時、前進を断念。さらに4キロ歩けば、氷壁でアイスクライミングできる場所に出るとのこと。

■その8・熊よけ?の唄■

熊が出るとおどされてビビった僕は唄をうたいながら撤退中。背後に見えるのは松木村跡地。



松木渓谷の案内図。


コチラによると、
足尾地域の地図。右上にあるのが中禅寺湖。薄茶色の部分が煙害により壊滅的な打撃を受けた荒廃地帯だ。こう見ると、日光の自然が公害の影響を受けなかったのが奇跡的に思える。グレー部分は治山事業実施区域、所々にある黄色い棒は砂防堤防である。
…とある。

こんなモノ発見。はーそうゆうトコだったかと気づく。

準備してきた登山カードを銅親水公園口で投函して、松木渓谷に向かう。(中略)大ナギ沢出合を過ぎると林道には落石がゴロゴロするようになるので右岸のジャンダル(主峰の前に、衛兵のように立っている岩の峰)に見とれているわけにはいかない。大ナギ沢出合を過ぎて四つ目の砂防ダムあたりからは時々林道から下りて河原を歩くようになる。四つ目のダムから数分で右岸に沢が流れ込む。これがウメコバ沢でこのあたりは河原を歩く。ウメコバ沢で進行方向を変えると前方に五つ目のダムが見えるようになり、左岸を歩くのが難しくなる。
松木渓谷から皇海山

…とまあ、こんな具合で。こりゃ無理。写真はコチラ。地図はコチラ。その他、こんなページも。すげーなー。

■はああ〜in車内スタジオ■



この後、水沼駅温泉センター でひと風呂浴びて家に帰りました。

■地図■

動画を配置。といっても3つしかマッピングしてませんが。。。



■参考サイト■

webCG | Essays 「死の谷」が語りかける〜もうひとつの足尾公害事件〜(その1〜その7)がくわしいです。でも…もったいぶった文体はいかにも活字っぽい。同じ現場を、先入観なしで歩いた実感から、いっそう思う。

人間が自然を変えていった日本有数の風景が足尾にある。荒涼とした岩壁や滝を見ていると、日本の近代化のために犠牲になった松木村の住民や山河の姿に心を打たれる。足尾町は松木渓谷の一部、ジャンダルム周辺を緑化工事せず、永久に残すという。いまこの谷は、開発と環境保護を考える生きた教材として語りかけているようだ。
東京新聞

コチラの写真とかも。

【後日談:松木渓谷って、どこ?】

今回ぼくは「松木渓谷」を目指して歩き続け、結局はたどり着けなかったわけですが、どうも気になって足尾町観光協会に聞いてみた。
「松木渓谷って、ドコですか?」

すると、意外な答えが帰ってきた。

「正式にはわかりませんが、地元で一般に言われているのは、足尾砂防ダム(スグ下に銅親水公園がある)のところから松木渓谷が始まります。松木川が流れていますから」

えー。じゃ、すっかり歩いてるじゃん!

おっかしいなー。銅山観光入り口で昼飯を食ったラーメン屋のオヤジも、足尾環境学習センターのオジさんも「徒歩1時間」って言ってたのに。。。
松木渓谷へのアクセスは、徒歩のみとなります。
日光市ホームページ…って書いてあったのに。。。…道中のあの案内板はなんだったんだ?

思い返すと、工事の人たちに出会うたび、「松木渓谷ってこっちですか」と奥を指差し確認するたび、少しためらいながらも「そうです」と答えていた。。。あのためらいは、そういうことだったのか。

つまり、広い意味での松木渓谷と、狭い意味での松木渓谷。ダブルスタンダードだったんだ松木渓谷って。

あ、観光案内所でもらった案内マップにも書いてあった。
皇海山に源を発した松木川の流れが足尾砂防ダムに至るまでの荒廃地を松木渓谷という。
それから足尾商工会のページにも、
松木渓谷
町北部にある足尾砂防ダムから皇海山の麓まで、約9kmにわたって続く渓谷です。この一帯は旧足尾郷14カ村のうち松木村があったことから「松木」と呼ばれています。その特異な景観は、明治時代の山火事と煙害によってできたものですが、一木一草もない切り立った岩壁が天を突くような独特な荒廃裸地化を成し、人々を圧倒する姿から“日本のグランドキャニオン”と呼ばれています。
ついでに「まつき」なのか「まつぎ」なのか聞いてみると、
「両方言いますけど、亡くなった郷土史家の方に以前聞いたところでは、まつぎだとのことでした」
「まつぎ」が正式らしいです。。

【七味唐辛子】

この日の思わぬ収穫は、「特産物直売所やまびこ」で買った、おばあちゃん手作りの七味唐辛子。

これがうまい。「メチャうま」なんて軽く片付けられないほどに。
あまり辛くはない。一言でいうと、香ばしい。すごく豊かな香ばしさで、幸せな気分になる。
青のり、ごま、みかん、赤とうがらし…などが入っているらしい。
とりわけ、讃岐うどんにかけて食べるのがうまい。すっかり病みつきになっています(現在進行形)。

PS.
足尾で出会った人は、みないい人でした。また行くつもり。

登場人物:fratdrive、撮影日:2006年08月31日

(おまけ)

道中に発見した交通安全祈願の水車を発見。小中駅利用者専用駐車場にて。



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at 23:12:49 | この記事のURL |


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2006/10/06 16:04
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コメント

なるほど。こういう構成ですか(^▽^)
一気にみると、またまたおもしろいですね。
リンクも充実していて、見応えありました。
で、次回作は・・・?楽しみです!
取材&編集、大変ですが、頑張って下さい。
posted by soreike!go!go! at 2006-10-06 07:41:49

ご覧いただき感謝です!
単身ぶっつけロケだと、こんなものでしょうか(^_^;)
動画では撮れないもの&動画には入らないものも含めて、もっと質を上げていきたいですし、足尾についても、これを入り口に、腰をすえて今後も取材を続けていきたいと思っています。
がんばりまーすv(^-^)v
posted by fratdrive at 2006-10-06 08:52:57

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