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2004年12月29日

第7回「川の日」ワークショップ 個人的レポート

[ 投稿者 : fratdrive ブログ : [ f ]ふらっとどらいぶログ カテゴリー : news ]

日本は水の国だと思う。ぼくらが美しいと感じる日本の景色は水によって形作られているし、なにより、いたるところを流れる大小の川によって、ぼくらを含む命がはぐくまれてきた。
かつて、ぼくらの暮らしの中心にあった川を「裏の排水路」から取り戻そうとする動きが、近年、各地でさかんに行われている。
この「川の日」ワークショップ、みんなで“いい川”“いい川づくり”とは何かを考えていこうというのが主旨らしい。でも、ゼロから考えていくわけではなくて、あらかじめ選考ポイントが明示されている。“いい川”って、こういうものなんだ。ふむふむ。河川行政というフレームの中で考えてくださいってことかな。

さて感想。

「川の日」ワークショップとは、行政(この場合は国交省)がオーソライズをして先生(学識経験者)が仕切る、住民参画型河川行政への合意形成を図るイベントであるように、ぼくには思えた。脱ダムはとっくに既定路線になっていて、(いま全国的に流行している)住民との協働がいまの河川行政のトレンドなんだということも、よくわかったし、各分野で今後定着していくであろう官民協働というものがどういうものなのか、そのじっさいの姿もなんとなくわかった。それと、発表の内容だとか、評価の仕方だとかは、総合学習(小中学校だけかと思ったら高校でもやってるのか!)の取り組みについての先生方の研究発表に感じがよく似ていた(←たんなるイメージ)。

選考ポイントに照らし合わせて評価をする。キーワード化する。…官学においては当たり前の評価プロセスかもしれないけど、一方で、“いい川づくり”の現場というのは、教育現場とか、番組制作の現場も同じだけど、数値化できないアナログなものの積み重ねであるようにも思うので、そのへんをどう評価するかは難しいところだなと思った。

なんかですね、「みんなで“いい川”“いい川づくり”を考えていこうよ」という趣旨を本来的に考えると、そこにいるみんなで、わいのわいのと議論した末に、投票で決めるとか、そういうことになるんじゃないかと思うんだけど、そうではなく、結局、えらい学者先生がなんだかんだ理屈つけて賞を決めるのを会場のみんながじっと見てるというのはですねー、つまりは、「官学でこういう考え方や枠組みでやってますから、これ既定路線ですから、みんなこれに沿ってやってね、じゃないと評価しませんからー残念」という、なんかちっともクリエイティブじゃない匂いもあったりするわけで、ぼくはそれにはちょっとなーと思った。

役人が偉いとか学者が偉いとかいうのは、過去の歴史をふり返るまでもなく、単なる幻想に過ぎないのであります。偉い役人や偉い学者はたしかにいますが、それはあくまで彼らの実績なり言動なりで評価されるべきもの。彼らが本当に偉い役人や偉い学者だったら、あらかじめ選抜された場にいなくたって、会場の中にまぎれてたとしても、その発言は他の人を唸らせたり納得させたりして、「あやつただものじゃないな」と一目置かれることになるはず。「誰」が言った、ではなく、「何を」言った、を評価しなくては。

いちばん面白かったのは、初日の夜に行われた交流懇親会。このなかで1時間ほど、翌日の復活選考に向けたアピール大会があった。アピールをしたい人たちが順番に壇上に上がる。持ち時間2分。ほとんどお祭り騒ぎ。わけわかんなさが面白かったが、もしかしたらこういうのを選考会場で期待していたのかもしれない。(←動画見てください)

話は変わるが、この夏、埼玉は長瀞の、川下り舟に乗った。舟から見る川の景色は新鮮だった。その日がとりわけ暑かったせいもあるかもしれないけど、いたるところに人がいた。海パンで飛びこむ人、釣りをする人、カヌーに乗る人、河原でBBQをする人…。なんだか徹底的に遊び尽くされていて、これが川の本来の姿ではないかと思った。川は僕らのもの。やっぱし、遊んでナンボのものだと思うし、キーワードで整理され、評価される川てのも、なんだかなあという気がした。

全国で“いい川づくり”に取り組む彼らは、何のためにやっているのだろう。「きれいな清流を蘇らせたい」「川に子どもたちの歓声をとりもどしたい」と、みな口々に言う。その言葉のさらに先にあるはずの、個々の思いを読み取ることができなかったのはぼくの反省点。(←あとでポイントに気づくのもNG)
「楽しいから」とか「おもしろいから」…これならぼくにもわかるんですけど。

■関連記事:
[Podcast/MPEG4]敗者復活アピール大会 in 「川の日」ワークショップ
第7回 川の日ワークショップ haruchiroのレポート
第7回「川の日」ワークショップ パネルギャラリー
第7回「川の日」ワークショップ 二日目
第7回「川の日」ワークショップ 交流懇親会
第7回「川の日」ワークショップ 一次選考
第7回「川の日」ワークショップ 大会概要

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