| 取扱説明書 | 吉見直人(管理人) | お便り | Nucleus CMS Japan |

2009年02月11日

良心のある番組

[ 投稿者 : fratdrive ブログ : [ f ]ふらっとどらいぶログ カテゴリー : news ]

 不景気にあえぐテレビ局が容赦のないリストラに動き始めた。
 各局とも制作費の大幅カットが断行され、すでにみのもんた、福留功男、徳光和夫といった高額ギャラ司会者の降板や打ち切りが続々と決まっている。さらに、その対象が大物タレントにまで及び始めたのだ。
 発売中の「週刊女性」によると、伊東四朗が今春限りで「脳内エステ IQサプリ」(フジテレビ)を降板。上沼恵美子が司会を務める名物ローカル番組「週刊えみぃSHOW」(読売テレビ)も打ち切りが決まったという。いずれも、1本200万円前後の高額ギャラだ。
「いよいよ、タブーなきリストラが始まりますよ」と、東京工科大教授の碓井広義氏(メディア学)はこう言う。
「在京キー局ですら赤字を計上しているだけに、今後もさらなる制作費カットが予想されます。テレビ局は費用対効果優先で考えているので、シビアな“間引き”が加速するでしょう。制作費の削減は、タレントの出演料をカットするのが手っ取り早くて効果的。大物タレントはギャラが高い分、逆に真っ先にリストラ対象になる可能性もありますよ」
[ 動き出したTV界の本格リストラ - 日刊ゲンダイ2009年2月6日(livedoorニュース) ]
テレビ各局業績悪化→制作費大幅削減→大物タレントのリストラ、というのは、わかりやすく食いつきやすい構図。そういう動きもあるかもしれませんが(知りませんが)、むしろ実力もないのに業界にぶら下がっている制作会社、制作スタッフのリストラをやっていただきたい、と思ってます。

ぼくはこれまで、彼らとつきあってロクなことがなかったし、今後も彼らの世話になることはないと思うので、はっきり書いておきたいと思います。

テレビ業界は徹底した実力主義社会だと思います。でもその実相はというと、必ずしも実力のある者だけが生き残るということになっていません。実力のない人たちもたくさんいます。彼らはどうやって生き残っているかというと、要するにゴマスリです。それがまたこの業界、けっこう多いのです。

これまで、なんでこの業界で食っていられるんだという以前に、社会人としてもどうなんだ的な存在に多く遭遇してきましたし、迷惑をこうむってもきました。彼らに支払うギャラをセーブすれば、業界全体でかなりのコストを抑えることができるのではないかと思います。

彼らに決定的に欠けているのは、良心でしょう。人としての良心、テレビ人としての良心。レート(視聴率)を上げるためなら何でもする。スペックも低ければモチベーションも低い。いかに手を抜いておいしい思いをするかという、間違った合理精神。

彼らを育んでしまった責任の少なくとも一端はクライアントにもあるでしょう。質の高い番組を提供することが自社の価値を高めるという意識で、番組内容に口をはさむべきではないかと思います。

良心のある番組というのは、いまでも確かにあります。ドラマでも、バラエティでも、見てて、ああー、いい番組だなあー、と思うものは少なからず存在します。良心とか、志(こころざし)といったものは、別になくてもかまわない。なくても番組は作れる。だけど、それを捨てない、捨てないどころか軸に据える。適当にごまかさないで、自分の心に照らし合わせて、恥ずかしくないものを作る。誇れるものを精一杯作る。…そういう制作者の姿が好きですし、そういう姿がじわっと伝わってくる番組が好きです。

もしかしたらそれは、町工場の職人にも通じる、世界に誇るべき日本人のメンタリティではないでしょうか。ぼくらは、というかぼくらの先輩たちは、それをもって世界に「Japanここにあり」を知らしめてきた。だから、それをないがしろにしてしまったら、ぼくらはもう、生き残れない。コストダウンの中に埋もれるだけの存在になり下がってしまうのではないでしょうか。

たかがリサーチャーのくせにエラソーな、と一蹴されてしまうかもしれませんが。こないだ、あるドラマを見ていて、良心ある制作者の志をふと感じたものですから。

あ、念のために書き添えておきますが、全ての制作会社と制作スタッフを批判しているわけではもちろんありません。非常に優秀で、人格的にも素晴らしい方々も、もちろん大勢います。ぼくはこれまでそんな方々に育てられ、お世話になってきましたし、これからもお付き合いさせていただければと思っています。

PS.新聞ラテ欄のテレビの番組評も、人物描写やら展開やらとテクニカルな話の前に、番組制作者の志(こころざし)に触れた評を書いてもらえないでしょうか。

■関連記事:
民放テレビ局の営業利益推移グラフ
みんなをしあわせにするメディア(テレビのこれから)

⇒この記事をふくむカテゴリー [ news ] もどうぞ。
at 17:15:31 | この記事のURL |


トラックバック

このアイテムのトラックバックURL:
http://fratdrive.net/diary/item_1355.trackback

このエントリにトラックバックはありません
もしあなたのブログがトラックバック送信に対応していない場合にはこちらのフォームからトラックバックを送信することができます。

コメント

コメントはありません

コメント記入



プレビュー

ブログ内新着記事

「空気を読んで笑うな!」(悪夢ちゃん) - [ f ]ふらっとどらいぶログ
スーパーな庶民に凡庸なエリートがぶら下がる奇妙な国ニッポン - [ f ]ふらっとどらいぶログ
蹴散らして前へ! - [ f ]ふらっとどらいぶログ
昼寝するメダカ - [ f ]ふらっとどらいぶログ
真面目に働くのは正しいことか? - [ f ]ふらっとどらいぶログ