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2008年10月23日

「イイコト」ニュース番組が作りたい!

[ 投稿者 : fratdrive ブログ : [ f ]ふらっとどらいぶログ カテゴリー : news ]

「いいニュース」ばかりの、しかもきっちり取材した質の高い調査報道的番組が実現できたら楽しいかもと思った。シリコンバレー在住のコンサルタント渡辺千賀さんのブログでこんな面白い提案を読んで。ちょっと長めに抜粋。
日本で、会う人会う人に「景気のいい話しはないですか」と聞いたんですが、全然ない。「緩やかな終わりの始まり」みたいな感じの意見がほとんどで、理由を聞くと「ビジネスもいい話しはないし、政治もダメダメだし、その上、人心まで荒んできたし」とか。「テレビや新聞のニュースを見ても暗い話ししかない」、と。
そこで提案。それは「日本イイコト新聞」です。
その名の通り「イイコト」しか書いてない新聞。それも、「近所の親切おじさん」みたいな話しではなく今新聞に書いてあるような領域全般で「イイコト」を集めるのだ。
もちろん、「近所の親切おじさん」の話しがあっても何の問題もないのだが、それだけだと現実逃避感が強すぎかと。そうではなく、政治家がした素晴らしい主張、施策、役所がもうけたステキな行政制度、好況の会社、良さげな新製品、世間で受けているサービスなどなど、ありとあらゆる「素晴らしい話し」をしっかり取材して書くのです。不況の中でも伸びている事業、新規雇用している会社、などなど。
ちなみに、アメリカの新聞はWall Street Journal等の一部を除けばみなローカル紙で、基本的にはこういう「イイコト」が主流でございます。他の地域で起こった事件はほとんど報道されず。
まぁよっぽど特別なことがあれば全国カバーになりますが。もっというと、同じ地域内だったら日本並みに悲惨な事件/事故が報道されるかと言うと、実はこちらも少なめの模様。
というわけで、ニュースも集め方一つで「イイコト」にフォーカスすることができるはず。そしてその「イイコト」を読みたい人がいるはず。
そもそも購読費をもらって新聞を売るというビジネスモデル自体の将来性が疑われる昨今、寄付金でまかなう新聞事業というモデルも一部では真剣に考えられている訳ですが、「イイコト新聞」だったら寄付をしてもいい、と思ってくれる人や会社も多いんじゃないでしょうか。
どうですか?
日本イイコト新聞のススメ - On Off and Beyond
いいですね:)

アメリカの新聞が「イイコト」主流というのは知りませんでした。なんでだろう。ローカル紙だから?

ローカル紙だと取材する側/される側の距離が近く、かつ、固定的な関係になるから(=お馴染みさん)、批判的な記事が書きにくくなる、という消極的な理由からだろうか。ジャーナリズムは是々非々が前提だから、もしそうだとすれば、規模は小さくともいわゆる「大本営発表」的記事しか書けないということで問題:x:

が、アメリカの事情はそうではなくて、たぶん、いいニュースを欲しがる読者ニーズに素直に応えた結果ではないかと思う。

…ということは裏返せば日本は悪いニュース(=他人の不幸?)を欲しがる読者ニーズが高いということにもなるが:ase:

また、「巨悪を暴いてこそジャーナリスト」という記者の矜持もあるとは思うが、むしろ現場的には「特落ち」を恐れる横並び的な発想から逃れられないという事情もあるのではないかと推察され。

しかしテレビでは「人生が変わる1分間の深イイ話」とか「エチカの鏡」とか、ヒューマンドキュメントに限られるものの「イイコト」ばかりを伝える番組も最近いくつか始まっているから、ニーズはあると思う。

(そういや「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」とかもイイコト基本だは。あれはたしか所ジョージのこの種のこだわりだと聞いたことがあるが?)

ぼくもこのブログサイトでは、全国紙地方版や地方紙などで見つけたイイコトはできるだけ伝えるようにしている。その一方、凶悪事件の類はできるだけ触れないようにしている。模倣犯を誘発するのはイヤだから。マスメディアの社会部は事件を再生産して自己保身をはかっている存在という見方をすることもでき、いずれ「社会部リストラ論」というのを書こうかと思っている(←あーあ書いちゃった):[]

どうせ社会に影響力を持つのであれば、ネガティブな影響力よりもポジティブな影響力のほうがずっといい。

で、渡辺さんは「日本イイコト新聞」と提案しているのだけど、これはむしろ情緒的な訴求力の高いテレビのほうが向いていると思われ、また、なかでも皆様の受信料に支えられている公共放送が積極的に取り組むべきではないかと。

ですよね?

ぼくもテレビ人のはしくれ、できれば社会に「イイコト」をすることに今後は力を尽くしていきたいと思っている所存であります:mrgreen:
(↑大袈裟)

ただ、実現には課題もある。最大の課題は、「イイコト」ずくめでしかも魅力的なニュースコンテンツを作るのは大変難しく、かなりの取材力、構成・演出力が求められるのではないかということ。

これまでも、「イイコト」ニュースをメインにと試みた報道系の番組が、ないことはなかった(ぼくもかかわったことがある)。が、なかなか難しいですねというのが正直なところ。

ネットでは「日本一明るい経済新聞」「いい話,com」「日時計ニュース.com」など、「イイコト」ずくめのコンテンツはあることはある。が、内容はイマイチである。(注・最後のは生長の家がやっているがぼくはまったく無関係)

また、「プロジェクトX」とか「プロフェッショナル 仕事の流儀」などのポジティブ系番組の場合、下手すると盲目的で安直な「ちょうちん」番組に成り下がりかねない危険をはらんでいる。褒め倒しておしまい、という一方的なワンサイドゲームに終始してしまうと、喜ぶ人はいるだろうし株価も上昇するかもしれないが、「なんだかなー」的なシラケ気分の前に盛り上がるお祭り行列、という構図に陥りかねないのが難しい。たぶん、「イイコト」を伝えるにあたっても、批判的な視点やバランス感覚といった、報道に必須の要素は欠かせないのだろう。「是々非々」から外れてはいけないのだ。

…と、いろいろ書きましたが、微力ながらも、ちょっと実現の可能性を探ってみようかしらん:heart:

賛同者募集中であります:-o

■関連記事:ネガティブ情報より解決策を

■2009-09-21 05:35追記
イイコト・ニュース社を立ち上げました。

⇒この記事をふくむカテゴリー [ news ] もどうぞ。
at 17:19:29 | この記事のURL |


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コメント

ネタ元でございます。アメリカの新聞がイイコト「主流」とまで言い切ったのはちょっと言いすぎだったかも。でも、日本のように全国から悲惨な事件を集めてくる、というのはないですが・・・・。

データと分析に裏打ちされた「イイコト」だったら、あまり安っぽくならないんじゃないかなぁ・・・とは思いますがどうでしょうね。「悪いこと」に比べると、納得性のあるものを作るための下調べや構成が大変そうですが。
posted by chika watanabe at 2008-10-25 15:24:05

chikaさん、コメントありがとうございます:)

その後、いろいろ考えてみますに、ただ「イイコト」だけでは漠然としてしまうので、何らかの絞込み、方向付けが必要でしょうね(演出プラン、ということなのかもしれませんが)。

「未来(or明日)を見せる」的なコンセプトとか、魅力的でいいかなあとか思ったり。。。

ネタ元のコメント欄にもありましたが「クローズアップ現代」は「現状・課題・取組」(←正しい表現ではないけどこんな感じ)の3V構成が基本で、この中から「取り組み」だけを取材して…となると、かける手間数とアウトプットとのバランスがあまりよろしくならないかもなあー。

なんかいいアイデアないかなあ:-(

PS.トラバがうまく送られなかったかもしれないので、打ちなおしておきまーす。
posted by fratdrive at 2008-10-27 18:38:11

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