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2008年06月26日

そこにさりげなく隠されたウソ

[ 投稿者 : fratdrive ブログ : [ f ]ふらっとどらいぶログ カテゴリー : news ]

マスメディアで情報取材にたずさわる身として、ネットでの情報集めはいつものこと。
紙媒体とくに雑誌が情報ソースとしてどんどん頼りなくなり、ネット頼みの傾向は以前よりも強くなっている。取材先によっては自サイトでかなり情報公開をしていることも多いから、あらかじめネットで下調べをする時間も長くなり、リサーチャーのネット依存傾向は強まるばかり。

ところでネット上に書かれた情報には取扱注意なものが多い。とくに情報発信者が特定できない匿名で書かれたものは、貴重なインサイダー情報が得られる場合も中にはあるだろうが、事実とは異なるものも、かなりあるはず。
そうしたノイズを除去して放送に耐えうるファクトを見つけだすのは、もしかしたら膨大な手間がかかるわりに実りが少なく報われない作業かもしれないとも思ったりする。

事実ではない情報には、発信者の勘違いや知識不足などの意図せざるものと、意図したものとがある。
やっかいなのは後者、何らかの意図を持って事実とは異なる情報を流しているケース(表現が情緒的にオーバーだったり、1つの要素をことさらに強調していたりする場合も含む)。

その多くは、発信者本人の何らかの利害につながるものと考えられる。儲けをねらったものだったり、あるいは、ライバル社や社内対抗派閥に不利な情報を流してひきずり落とそうという利己的な行為であるかもしれない。社内の怪文書だったり、マスメディアへのタレコミといった形でかつてはクローズドな場で流通してきた情報が、誰でも見られるオープンな場に出てきたたと考えればわかりやすいかもしれない。人的フィルターなしで多くの人に直接情報を伝えられるわけだから、怪文書やタレコミを流す側にしてみれば便利な時代になったものだ。

気をつけなければいけないのは、この情報化社会に参加するすべての人が、誰かが意図したかどうかにかかわらず、事実ではない情報を流布する先兵となる可能性があるということだ。クルマの運転のように、人間の行動は「認知→判断→操作」の繰り返し。事実ではない情報がインプットされると、判断と操作(行動)も間違ってしまいかねない。

さらに真偽といっても、100%真実と100%偽物という2種類の情報だけが世に存在しているわけではない。その間のグレーゾーン、一部ホントで一部ウソ、という情報もある(…というかそのほうがたぶん多い)。どんなにホントっぽくてもそのまますべて鵜呑みにしてはいけない。「そこにさりげなく隠されたウソ」が常にある、と思ったほうが現実的だろう。

情報を流すというのはそれだけリスクを伴う行為だということを、常に自覚していたいと思います。

■関連記事:
嘘で固めたインターネットと消費者の暴動 - 『情報崩壊バブルの崩壊』(山本一郎)
情報取材のプロが教える汎用リサーチマニュアル(ver.1)

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